バイオマスシンポジウム 〜これからの100年を考える〜 2010年11月26日(金)・27日(土) 開催場所:アイーナ いわて県民情報交流センター 参加無料

ごあいさつ


 私たちが木質バイオマスの普及に取り組んで10年がたちました。
おかげさまで、木質バイオマスの炎は岩手だけでなく全国各地に広がり続けています。
この大きな変化に深く感動する一方で、私の中で小さな心配が芽生えました。
100年後の人たちも同じように木質バイオマスを利用できるのだろうか・・・と。
現在、日本国内で植えられた人工林は1,000万haありますが、新たに植林されている面積は毎年3万haほどしかありません。
つまり、このままで推移すれば、将来人工林資源は大幅に減少することが予測されるのです。
林業が長らく低迷し、森林所有者が森を育てることが困難になった今、使うことだけではなくつくり育てることを同時に考えることが、木質バイオマス利用において求められているのです。

 100年後の世界を想像してみます。
私たちは、石油のない世界を生きていることでしょう。
でも、つくり育てることを考えなければ、相変わらずわずかな資源をめぐり競い奪い合う世界になっているかも知れません。
豊かな自然を育み与え分かち合う世界を創造するために、何を選択しどう行動するのかを考えましょう。
このシンポジウムでは、今後100年を展望しながら、どのような社会をデザインし、その実現に向けて今とるべき行動とは何か、木質バイオマスはどのように貢献すべきかについて、提言していきたいと思っているのです。


岩手・木質バイオマス研究会  会長 伊藤幸男