ホームへ戻る

会長の退任と新体制について



顧問 金沢滋

7月28日の2007年総会時に開いた運営委員会において、私金沢滋は会長を退任させていただくことを了承いただきました。2003年度の総会時から会長を務めてまいりましたが、本総会において研究会の活動を普及啓発活動に傾注することに加え、個人的な事情などにより退任させていただきました。
思えば、2000年の設立以来、事務局長、会長と皆様のご理解を得ながら活動を続けてまいりました。スウェーデン・ヴェクショー市との相互交流、岩手県への政策提言に続くペレットストーブの開発と設置補助施策、木質バイオマスサミットとフォーラムの開催、流通会議の開催、ペレットクーポンの創設などなど、よくここまでやってこれたなあ、と感慨深いものもあります。時代も次第に私たちの活動に光を当ててくれました。
同時に、最初からご指摘してきた森林からの搬出の問題や、社会的な価値評価をどう経済化するかといったソフトの課題は山積しております。
課題を含め、今までやってきた会の活動の総括と、これからの活動への提言については、運営委員を中心としたプロジェクトチームで検討し、報告書として総会に提出しております。近く、会員の皆さまのお手元に届くことと思います。
さて、新たに会長には、これまで共にがんばってきた、伊藤幸男・事務局長(岩手大学助教)へと交代いたします。また副会長には、野澤日出夫・副会長(小岩井農牧代表取締役常務)に加え、三田林太郎・運営委員(三田農林取締役)が就任いたしました。私は顧問として引き続き運営委員に残り、農水省「地球環境問題に関する有識者会議」など対外的な活動は支障のない限り続けさせていただきます。
研究会の新体制には、変わりないご支援とご理解を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。簡単ですが、御礼とご挨拶とさせていただきました。ありがとうございました。

2007年7月29日



会長就任のご挨拶



会長 伊藤幸男

暑さの厳しい日が続いておりますが、会員の皆様におかれましてはますますご健勝のことと存じます。
さて、私伊藤幸男は2007年度より2年間、当研究会の会長を務めさせて頂くこととなりました。当研究会が木質バイオマス利用の世界で果たしてきた様々な役割を鑑みますと、大変に重い任を承ったと改めて実感しております。
振り返りますと、当研究会は、木質バイオマス利用がありふれた日常として実現しているスウェーデンの現実に衝撃を受け、同時にそれが岩手の地で実現可能であるという確信に基づき、2000年に活動を開始致しました。活動の第一ステージは、スウェーデン・ヴェクショー市との交流を通じて木質バイオマス利用の世界を岩手を中心に全国に発信するとともに、草の根の普及啓発活動を展開致しました。第二ステージは、木質バイオマス利用の市場形成に尽力するとともに、その急速な拡大に伴う諸々の課題への対応に奔走致しました。
その結果、木質バイオマスの市場は、なお小さいとはいえ誰もが信じて疑わない確かなものへと成長を遂げております。当初ずいぶん先のことと思えた「夢」が今日こうして実現したのは、関連する企業、行政等多くの方々から頂いた多大なるご支援、ご協力とともに、遠藤保仁元会長、金沢滋前会長の献身的な尽力によるもであります。
私たちはこの財産を引き継ぎ、さらに発展させていかねばなりませんが、木質バイオマスを巡る状況は必ずしも楽観的ではございません。森林・林業と結びついた循環型の木質バイオマス利用はなお重要な課題として残されております。また、市場経済の弊害を乗り越えるべく大切に育ててきた地域の木質バイオマス市場ですが、今日改めて市場経済の原理によって打ち壊されようとする危機に直面しております。
このような新たな状況を踏まえつつ、当研究会は第三ステージへと歩を進めて行きますが、それに先だって活動の基本方針を明確化し、基本方針に則した規約改正を行いました。木質バイオマス利用の普及を通じて、岩手の風土、地域性に根差した循環型社会を形成すること。このことを当研究会の新たな願い、「夢」として、活動に取り組んでいく所存でございます。
力量不足ではございますが、これまでと変わりのないご支援とご協力を賜りますよう重ねてお願い申し上げます。簡単ではございますが、会長就任の挨拶とさせて頂きます。

2007年8月9日



ホームへ戻る