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木質ペレットの燃焼灰について



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                                        岩手・木質バイオマス研究会
                                        会長  金沢滋
 木質バイオマスは安全なエネルギーである、ということは世界共通の認識だろうと思います。
 当研究会も、岩手県も、木質バイオマスに関する安全性に関しては絶対の自信を抱いております。しかしながら、エネルギーとして一般市民が使用するにあたり、さまざまな課題を明らかにし、乗り越える必要があります。
 本日、岩手県庁にて記者会見がありました。内容は、端的にいえば、限定された実験条件下で、木質ペレット燃焼灰から基準値以上のクロムが検出された、という内容です。今泉敏朗・県農林水産部長をはじめ、林業振興課、産業振興課、林業技術センター、工業技術センター、資源循環課と並んで、私も列席し、コメントを述べました。趣旨は「まだはっきりしないものの、特異な実験環境下でのホワイトペレットから六価クロムが溶出に関する中間報告であり、今後、原因と対策を追及するので不安を抱かないでください」というものです。この件に関しては、県内ペレット製造メーカーならびにペレットストーブメーカーともご理解とご協力を得て調査していたもので、現在の段階では、家庭レベルでの使用はおそらく大丈夫だという見解にあります。
( 会見の内容は下記のアドレスにあります。
http://www.pref.iwate.jp/~hp0552/biomass/kouhyou.pdf

 記者会見の席上で私が出したコメントは以下の通りです。
1)まだはじまったばかりの木質バイオマス利用にあって、限定された条件下で重金属が検出されたのは驚きであった。しかしながら、ユーザーの安全性を考え、日本のトップレベルにある岩手県が横断した組織全体で取り組んでおり、安全性を高める第一歩としてとらえたい。
2)燃料電池には水素の危険性、メタンガスにも爆発可能性、原子力には放射能というように、エネルギーには危険性がついて回る。それをクリアすることがエネルギーとして前提となる。まだ一般家庭の燃焼灰に六価クロムがある可能性は低いので、今の段階で原因を究明することが急務である。
3)地域のエネルギーとして利用するためにも、また、関わる企業、民間の方々にとってもより安全で安心できる状態となるよう、われわれとしても力を尽くして生きたい。

ということです。
 県工業技術センターの話ですが、燃焼温度とホワイトペレットとの因果関係がありそうだ、とのことです。北上山系にはクロムが多いので。また、土壌汚染など重金属分析の専門家、県立大盛岡短期大学の千葉啓子助教授によれば、一般的に日本の農地には微量のクロムが含まれているが、今までに汚染は問題になっていない」とのこと。
 皆様におかれましては、今後とも木質バイオマスについてご理解をいただくよう、切に願います。
 また、この件に関して、岩手県は相談窓口を開設しました。
 【窓口】
 岩手県農林水産部林業振興課



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