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木質バイオマスフォーラム2005


木質バイオマスフォーラム2005
「みどりのエネルギーを新しい産業に」   開催報告(速報)
主催:岩手県、盛岡市、岩手・木質バイオマス研究会

後援:林野庁、経済産業省、環境省、岩手県市長会、岩手県町村会、岩手県森林・林業会議、岩手日報社、朝日新聞社盛岡総局、
毎日新聞社盛岡支局、読売新聞東京本社盛岡支局、河北新報社盛岡総局、産業経済新聞社盛岡支局、日本経済新聞社盛岡支
局、岩手日日新聞社盛岡支社、デーリー東北新聞社、日本農業新聞社岩手駐在、共同通信社盛岡支局、時事通信社盛岡支局、
NHK 盛岡放送局、IBC 岩手放送、TVI テレビ岩手、エフエム岩手、mit 岩手めんこいテレビ、IAT 岩手朝日テレビ、盛岡タイムス

場所:盛岡市民文化(マリオス)大ホール

新たな段階を目指して――。木質バイオマス利用の理解を進めるだけではなく、新しい地域産業にするにはどうすればよいのか、を語り合う「木質バイオマスフォーラム2005」を2005年1月26日、盛岡市内の盛岡市民文化大ホールで開催いたしました。「行政と民間の協働で目指す環境首都いわての創造」というサブタイトル通り、基調講演や、各界から異色のパネリスト同士で熱が入った議論を繰り広げ、予想を上回る約700人の会場は未来を信じる熱気に包まれました。

【地域モデルが必要:基調講演】
セレモニーでは岩手県の増田寛也知事が主催者代表として「岩手県は森林資源が豊かな地域。ここから森林を舞台にしたみどりの産業を興し、全国へと広げていきたい」とあいさつ。基調講演に入りました。
藤井理事長は琵琶湖の富栄養化対策に取り組み、食用廃油からせっけんをつくる活動を展開し、食用廃油をバイオディーゼルに転換する活動へと取り組みながら、次には原料である菜の花を全国に植える「菜の花プロジェクト」へと運動を広げております。現在、滋賀県環境生活協同組合理事長のほか、1府5省庁でつくるバイオマス・ニッポン綜合戦略策定プロジェクトアドバイザリーグループ委員を務め、日本のバイオマス利用の現状をよく知るキーパーソンです。講演では「バイオマスエネルギーは地域の力」と題して、徹底的に地域実践を重視した運動についてお話いただき、近江商人の哲学である「三方よし」でなければいけない、と木質バイオマスビジネスとして取り組む際の重要な示唆をいただきました。

【マーケットをどう考えるか〜プラットフォームの必要性〜:パネルディスカッション】
続いてのパネルディスカッションでは、日本の自然エネルギー政策で第一人者の飯田哲也・環境エネルギー政策政策研究所長から世界的な状況と、日本の現状を説明いただいたあとで吉成信夫氏(岩手子ども環境研究所所長)▽井上毅氏(日本政策投資銀行東北支店長)▽遠藤 保仁氏(岩手・木質バイオマス研究会顧問)▽増田寛也氏(岩手県知事)に参加いただき、「地域と産業」あるいは「行政と産業」というテーマで議論いただきました。
この中で、ことに“ユーザーからの視点”“マーケットをどうつくりあげるのか”といった指摘があり、木質バイオマス利用が公的な初期導入から一般への利用へ拡大する仕組みが必要なことを示唆していただきました。また、一次産業をしっかりすることは次世代へ職業観を育てることや、環境を橋渡しをすることにもつながる、という貴重な意見もいただきました。

【公的な取り組みから:事例報告】
第二部は、事例報告です。今回の狙いは、ひとつひとつの施設や機器だけではなく、市町村や地域など面的に取り組んでいるところをご紹介させていただきました。木質バイオマスに限らずバイオマス利用は地域という根があってはじめて成り立つものです。
山口県からは農林部林政課の大羽正雄氏に報告いただきました。同県では、地元の間伐材をつかい、石炭火力発電所での混焼システム、ガス化コジェネシステム、ペレット燃料製造システムを展開しておりました。いずれも、原材料をどうするかという課題を解決することがカギとなるため、森林からどう集荷・搬出するのか、というテーマに取り組んでおられました。
岩手県住田町からは産業振興課の高橋俊一氏と気仙地方森林組合長の紺野健吉氏に報告いただきました。同町は面積の9割を森林がしめ、林業振興の長い歴史があります。木質バイオマスへの取り組みもはやく、3年前にはペレットボイラーを新設の町保育園に設置し、木材加工集積の団地を中心にペレット製造を始めました。今は同団地内に木だきボイラー設置中で、将来はコジェネシステムを稼動させ、農産園芸施設への熱供給など町民への還元をはかろうとしております。
同じく岩手県紫波町からは農林課の藤田覚氏においでいただきました。同町は、「100年後の子どもたちへ」を合言葉に、農業、林業、畜産業をミックスした循環型の町を目指します。町の木で小学校を建築し、盛んな畜産や果樹園芸の副産物を「えこ3センター」でたい肥化させ循環しております。現段階でペレット製造の準備も進めており、さらなる展開が期待されます。
以上の事例報告のあと、当研究会の野澤日出夫副会長が「日本の森林ストックは大きく、有効利用すれば、わかりやすい二酸化炭素削減につながる。新しい産業として将来を感じるが、指摘を受けたようなマーケットの開拓など課題は多い」と締めくくりました。

盛岡タイムス記事



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