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木質バイオマスサミットinいわて住田町現地視察



日時 ;2004年1月21(木)
参加者;レナート・ゴードマーク ヴェクショー市国際局長、ホーカン・マグヌスソン・ヤンフォーセン社営業部長、

【町長との懇談】
多田欣一住田町長は「全力で木質バイオマスに力を注いでいるが、まだ始まったばかりである。先進地であるヴェクショーの皆様の知恵とご指導を承りたい」と歓迎しながら、これからも交流を続けていきたい旨を示した。これに対し、レナート・ゴードマーク ヴェクショー市国際局長は「やはりトップの意識が普及には非常に重要であり、住田町はそれがうまくいっている。力になれることがあったらぜひ協力したい」と述べた。



【住田町役場等(ペレットストーブ)】
見学したペレットストーブは、町長室のいわて型ペレットストーブ、産業振興課事務室の(株)山本製作所製Woody、中央公民館図書室のイタリア・テルモロッシ社製エコサーモ8000、けせんプレカット事業協同組合のカナダ・エンバイロファイヤー製EF3Bi、民間住宅のスウェーデン・ペレックス社製ペレックスk6である。ゴードマーク、マグヌスソン両氏は様々なペレットストーブが設置されていることに驚きながらも、「行政自らが進んで機器を使うことは、分かりやすく非常に大切なことである」と取組を評価した。


【けせんプレカット事業協同組合(木質ペレット製造施設)】
2003年11月導入。プレカット工場や隣接のラミナ工場の廃材、のこくずを集め生産するラインで、年間約1000トンのホワイトペレット製造を目指す計画。間伐材を利用するのではなく、接着剤がつかない一次製材廃材を利用することから、乾燥を含む前処理工程を省き、初期投資額を通常ラインの半分以下にした。事業費は約8200万円。1時間当たり1トンの製造能力があり、生産量見込みは2004年度は200トン。2004年度以降は需給を見て調整する。ゴードマーク、マグヌスソン両氏は「工場からでる端材を利用するのは大変効率がよい。非常に硬くて品質のいいペレットなので、需給がうまくいくことを願っている」と期待を寄せられた。


【世田米保育園(ペレットボイラー)】
ペレットボイラーは2002年3月導入。ボイラーによる温水を床下に配置した配管で循環させて約700m2を暖房しており、園児は1年を通して常に裸足で過ごしている。二光エンジニアリング(株)製で熱出力25万キロカロリー。2002年度燃料使用料は32トン。燃料は2003年12月よりバークペレットからホワイトペレットへ切り替えた。燃料費は約870万円。ランニングコストは化石燃料ボイラーと同等である。灰は町内の有機栽培農家に提供している。マグヌスソン氏は熱交換器やボイラー内の空気の流れなど構造部分について熱心に聞き、建物とボイラーのサイズは適当であると示唆した。


全行程を終え、ゴードマーク氏は木質バイオマスに関する住田町の取組が以前より格段の進捗である事に感動していたようである。


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