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いわて型ペレットストーブ出荷式

 世界で初めて、樹皮対応のFF式「いわて型ペレットストーブ」が16日、花巻市北湯口のサンポット渇ヤ巻工場から市販された。
今シーズンは約200台を生産、うち約半数は岩手県の行政・学校関係に出荷される。
 同ストーブは、岩手・木質バイオマス研究会が2001年8月、増田知事に提案。県工業技術センターと同社が共同開発した。
樹皮を主体にした木質ペレットは灰分が多く、輸入製のストーブでは燃焼が不完全になる。また、地震対策や煙突のいらないFF式が日本では主流になるとして、モニター期間を経て商品化を模索していた。
高さ1420a、幅480a、奥行き50a。「多くの人が集まるところに設置して、目に見える木質バイオマスの理解を」と暖房出力は2.3キロワット〜9.3キロワットと約40畳の公民館など大きな部屋を暖める容量となっている。お年寄り向けに、ペレット投入口を下部に持ってきたのも特徴。炎のゆらぎが耐熱ガラスごしに見ることができる。
 設置価格込みで約40万円。当初は県有施設や市町村に約100台程度設置見込み。来年1月には個人家庭用の中型(約20畳向け)の試作機がモニターとして登場する予定。燃料の木質ペレットに関しては、県と当研究会が中心となり「木質ペレット流通実務会議」を開き、システムを構築中だ。
 出荷式では渡辺勉・花巻市長らが祝辞を述べた。同社の岡本隼六専務は「これで量産体制はできた。多くの方々の努力でようやくここまで来た。今後は課題であるペレットの流通や、家庭への供給なども同様に多くの方々のご理解をいただきたい」と話していた。


式典 工場の様子

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